中東情報分析

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2021年7号 ターリバーンのアフガニスタン制圧とイスラーム過激派全体への影響に関する考察

No.M21-07 2021年7号 ターリバーンのアフガニスタン制圧とイスラーム過激派全体への影響に関する考察

 8月15日、ターリバーンが首都カーブルの大統領府を占領し、アフガニスタン・イスラーム共和国が崩壊した。アフガニスタンのほぼ全土が再びイスラーム過激派・ターリバーンの支配下に置かれたことを受け、国際社会では同国が「テロの温床」になるのではという懸念が広がっている。テロの温床になるとは、この場合、ターリバーンがアフガニスタンを支配することによって同国内でテロ活動が活発化するという懸念を意味すると思われる。これに加えて、ターリバーンのアフガニスタン制圧を受けてアフガン国外でイスラーム過激派諸派がテロ活動を増加させるか否かという点も考察すべきだろう。したがって本稿は上記2点について、イスラーム過激派全体の動向を踏まえて分析する。ただし、アフガニスタン情勢は急速に変化しているため、本稿執筆時点での事実にもとづく分析であることには留意を要する。

1.イスラーム過激派諸派の反応:AQ系組織は称賛、ISは批判
2.ターリバーンのアフガニスタン制圧によるイスラーム過激派諸派への影響
3.おわりに


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